アクアリウムの仕事を始めた理由

私がアクアリウムの仕事を始めたと言うと友人はかなりびっくりしてました。

ほとんどの人に

「ウソ〜！」って言われました。

 

それまでは普通のサラリーマンで平凡な日々を送っていました。

 

ある日から、ミスが多くなって以前の様にやる気がなくなって来る。

「あれ、なんかおかしいぞ〜！」

なんて思っていると、突然吐き気や頭痛に襲われる。

病院に行っても原因が分からず、疲れだろうと言われ様子を見ていると、また同じ症状が繰り返される事になりました。

原因が分からないまま一年が過ぎ、セカンドオピニオンに行った病院で

「一度、心療内科にかかってみては？」と言われて受診すると鬱病と診断を受けました。

 

自分の様な脳天気な人間が1番掛からない病気だと思っていたのに、なぜ？

 

診断書が出て、しばらく休暇を取る事になりましたが、中々改善されません！

そんな中、お世話になっている先輩が転勤となり、家でじっとしていてもつまらないだろうから、ちょっと引越しの手伝いをしてくれないかと声をかけられて行ってみると、水槽と架台が玄関に置いてありました。

 

引っ越すと魚の面倒見る者がいないから私に引き取ってくれと言うのです。

「いや、今まで熱帯魚なんて飼った事がないから無理だって！」

と即答したのですが、

「飼育が比較的簡単な種類ばかりだから大丈夫だよ！基本的な事は教えるから」

と言われ、そんなにやる事もないし、生き物は好きな方だからやってみることにしました。

 

しばらく飼っていると魚達も自分に慣れて来てくれて餌をやる時間になると寄って来てくれました。

その姿が可愛くて次第にのめり込んでいきました。

 

ある日月に一度の心療内科での定期検診に行くと一度大きな施設で診察してもらおうと言う事になり、休職している身で焦りも感じ始めていたので素直に従う事にしました。

 

大きな病院で初診なので中々順番が廻って来ません。

受付で聞いてみるとまだ時間が掛かりそうなので近くの小さなカフェに行くと水槽が置いてあり、迷わず水槽が見やすい席に座りゆったりと熱帯魚を見ながらコーヒーを飲み始めます。

 

なんか落ち着くな〜なんて思いながら、自分の田舎にこの様に水槽の置いてあるお店や施設って無いなぁ！

ここの水槽はめちゃめちゃ綺麗なんだけど、専門の業者さんがいるのかな？

そもそもそんな職業なんてないんじゃないのかな、などと考えて家に帰り調べてみるとアクアリウムの仕事がある事を知りました。

 

しかし自分の住んでいる地域にはその様な仕事をしている人がいないという事も分かりました。

 

しばらく治療を受けていると、少しずつ回復の兆しが見えてきました。

ここまで来るのには家族の協力があっての事ですが、その傍らで先輩から譲ってもらった熱帯魚の存在も大きかった様に思います。何もやる気が出ない中、お魚達のお世話だけは続ける事が出来ました。

 

何か気になって仕方がないアクアリウムのお仕事！

病気を治すきっかけになるくらいの癒しの効果！思い切って説明会に出向くと

説明会では、外国では認知症の効果も実証され、介護施設などには積極的に導入されている事やアレルギーがないからどこでも安心して置ける事、水槽を置いた会社では離職率の低下の効果がある事、お店のリピート率向上に集客にも活用されている実例などの説明を受けて、

益々気になって仕方ありません！

定年まで余裕があるわけでもなく10年もするとまた身の振り方も考えなければいけないんだったら思い切ってやってみようと決断します。

しかし、家族をどう説得するのか？

 

 

仕方なくダメ元で奥さんに話してみると、「やりたい事があるんだったら、それに向けて頑張ってみたら」と言ってくれました。

 

生き物はお世話するのは大変かもしれませんが、その分かけがえのない癒しを返してくれます。

それをこちらがやってあげれば、心が健康に元気な人を自分が増やす事が出来ると思うと、凄くやりがいのある仕事になる。

そう思い今日に至ります。

 

様々な効果が期待できるのがアクアリウムです。

 

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